薬舐太郎ブログ

興味を持ったことを自由に書いていくブログになります。 それでも、情報源明記・根拠等を大切にしたいと考えています。

調剤事務未経験で難しいのではと、お悩みの方へ知って頂きたい3つのコト

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1.調剤事務未経験でも大丈夫?

結論から申し上げますと、未経験でも可能です。
狭き門でもなんでもございません。
実際に、私が所属していた会社では50代女性未経験の方が採用されていました。

 


2.入社に必要な資格があるのでは?


入社に必要な資格等もございません。
登録販売者は、入社後に必要に応じて取ってほしいというような話を会社から受ける事がございます。
そして、会社によっては登録販売者の資格を持っていると手当が付きます。
 調剤報酬請求事務技能認定、調剤報酬請求事務技能検定試験、 調剤事務管理士調剤事務管理士 技能認定試験)というのが世間ではあるそうですが、いわゆる独占資格ではございませんので不要です。


3.面接でどうすれば採用されるか?


面接官が重視するのは、以下の点です。
(1)見た目に清潔感があるか?
薬局(ドラックストア)では、清潔感があることが求められます。患者様の目が常にありますので、不快感を与えるようでは論外です。
(2)人柄(接したときの雰囲気)
初対面で合い、5分の間でピリピリとした空気、相手に対して攻撃的な印象を与える人は採用しません。
面接官が、攻撃的な雰囲気を感じるということは、患者様も同じように感じるためです。
当たり前ですが、自然な笑顔が求められます。
面接では、最初に笑顔で「(挨拶)本日はお忙しいところお時間を頂きありがとうございます。〇〇と申します。」から始めて頂くのがよろしいかと存じます。
(3)コミュニケーション能力
患者様、スタッフが、業務で主に接する相手になります。
円滑にコミュニケーションを取れる人を採用します。気難そうな人、採用した場合トラブルを起こすことが予想される人は採用しません
(4)体力があること
面接官は、会社(調剤薬局業界)離職率が高いことを一番理解しています。一生懸命時間をかけて育ててもすぐに退職するであろう人を採用しません。長期間勤務を続けられるであろう体力・気力がある人を求めます。
自分の年齢が高ければ高いほど、面接の時間中だけでもかまわないので、体力が十分あることを感じさせる必要があります。
体力があるアピールのために具体的なエピソードを話すのも一つの手ではございますが、不自然になってしまうと本末転倒になります。それよりも、人が「この人元気がないな」と感じるのは、姿勢や、目線、話し方等々です。

以上が、調剤事務未経験で難しいのではと、お悩みの方へ知って頂きたい3つのコトです。
※こちらから先の文書は、調剤薬局で働くと既に心にきめている方は読む意味のないものになります。



●なぜ調剤薬局で働きたいとお考えですか?


安定していそうだから・・・

理由が「安定していそうだから」であるならば、調剤事務で働き続ける体力・精神力があることを前提として、悪くはない選択だと思います。
一つの薬局で3年間経験を詰めば、薬局はたくさんございますので転職は容易です。
ただし、給与が低いということだけは忘れないで下さい。

事務職だから・・・

事務仕事は、非常に人気があり、有効求人倍率は0.25(2016年データ)だそうです。
事務職で働きたいと考える人4人に対して枠が1つしかない状況になります。
大変申し上げにくいのですが、事務職で働きたい人が多い理由はおそらく、楽そうなイメージがあるからではないかと思います。
調剤事務という仕事について限ってお話するのであれば、便宜上事務という名称が含まれていますが、世間のイメージの事務ではないと考えております。

主な仕事の内容は、以下のとおりです。
処方箋を患者様から受け取る。

処方箋入力

薬のピッキング(この部分は会社によって異なります。ピッキングとは簡単に言うと薬を棚から探してくることです。)

薬剤師に渡す。
その他に、レセプト請求(保険請求)や備品管理、そして掃除などがあります。

通常の事務職には、あまり一般の方と話さないイメージがあるのではないかと思います
調剤事務は、患者様とものすごく話す機会がございます。
「おはようございます」の挨拶から始まり、処方箋を受け取り待ち時間を伝えて(怒られ)、待ち時間が予定よりかかる場合には患者様に声かけし(怒られ)・・・
皆様もご覧になったことがあるかと思われますが、薬剤師は奥の調剤室で監査中だったり、服薬指導中だったりしていて話かけられないことが多いので、患者様からの待ち時間による怒りの矛先は調剤事務の方に向くことが多いです。
そのため、一般の方からのストレスは待ち時間の多い薬局ほど多い傾向がございます。

調剤事務のストレスは患者様からだけではありません。
ここからの話は大変心苦しいのですが、残念ながら同じ職場で働く薬剤師からもございます。
薬局の清掃は、通常清掃専門のスタッフを雇っているわけではなく、基本的にはそこで働くスタッフで行います。
もうお気付きでしょうが、調剤事務の方に偉そうに押し付ける薬剤師がいるのは事実です。
薬局によっては、雑用といわれる仕事を全て調剤事務の方へ押し付ける雰囲気が完成されている場合もあります。
私の働いていた職場では、薬剤師向けに「事務さんに押し付けてませんが?掃除なども率先してやってください!」というような内容の通知が発信されたことがあります。
賃金について需要があれば追記を致しますが、薬剤師と調剤事務の間で著しい給与の差があり、調剤薬局の業務の中には当然薬剤師でないと行えない仕事がございます。
業界全体の流れとして、より収益を上げるために給与の高い薬剤師の割合を減らし、給与の低い調剤事務を増やす傾向がございます。
そのため、経営的な観点から誰にでも出来る仕事は調剤事務の方に、薬剤師にしか法律上出来ない仕事は薬剤師にという方向に、どうしてもなってしまっています。
そんな状態の中で、薬剤師から薬のピッキングが違うとか、処方箋の入力が違うとか怒鳴られると不満が爆発するのも無理のない話だと思います。
面接官はトラブルの起こしそうな人を採用しません。という内容を前述させて頂きましたが、こういったストレスに耐えられるかどうかを見ています。(不満を感じやすい人、特に賃金について敏感な人は採用しません。)
他にも、ベテラン事務スタッフよりも新人薬剤師の方が給与が高いこと、残業時間が(想定よりも)長いこと、理不尽な要求をする患者様がいること等々ストレスの種は尽きることがありません。

定着率の低い仕事です。
そのため、50代女性未経験の方が採用されることはレアケースでもなんでもありません。
ハローワークに常時求人が出ている薬局もあります。

それでも、調剤事務になりたいですか?